「吉原手引草」

2008年6月18日 読書
あ〜、さすが、賞を取るだけのことはありました。

素晴らしい!

花魁、葛城の起こした事件、と言うものがまったく見えないまま、茶屋の主人や用心棒や情人や遣り手婆、周りの人間の証言のみで進んでいく。

葛城はいったいどう言う人間だったのか? と言う謎は言うに及ばず、

葛城は何をしたのか? までわからない。

後半を過ぎて謎はいきなり見え始める。

じわりじわりと核心に近づいていく、これも姿の見えない聞き手(インタビュアーと現代なら言うだろう)

最後の章ですべてが明らかになり、葛城の生い立ちや動機も(ついでに謎解きと犯人も)明かされる。

いや〜、おもしろかった。
一読の価値ありです。

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