あ〜おもしろかった!

Sさん、読んだよ!(私信)

とても正統派の、(感覚としては、堅い)ファンタジー。
読みながら、この、知らない世界の知らない国を旅する感覚、知ってる、と興奮した。
よく考えたら、初期グインサーガを読んでいた時の興奮に似ている。

主人公は、30歳。女。用心棒の仕事をしている。

子供向けのファンタジーの主人公が、子供ではなく、ティーンでもなく、30歳という所がすごい。

この主人公バルサの年齢は、必要だからこの年齢に設定されたのだ、ということがシリーズを読み進めていくとわかる。
バルサが生きてきたその時間、むごい経験をし、バルサの中に培われていった強さ、それから少年と一緒に旅する中で、赦し、受け入れ、傷を改めて見つめるという作業が出来るようになるまで、30年という時間を必要としたのだ。

バルサは18歳でも、25歳でもなく、30歳でなければならない。

かっこいいヒーローは出現しない。

だからバルサの生き様、苦しみ、切なさ、優しさが際立つ。

国々の文化、言語体系、宗教体系、被服文化、そう言ったものを丹念に設定して、作りあげていったのだろう、硬派の、ファンタジー。

大人も絶対に楽しめます。

ISBN:4035401501 単行本 二木 真希子 偕成社 1996/07 ¥1,575 30歳の女用心棒バルサを主人公に、人の世界と精霊の世界を描いたハイファンタジー。野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞・ニッポン放送賞・路傍の石文学賞を受賞した作品で、『闇の守り人』『夢の守り人』『神の守り人(来訪編)』『神の守り人(帰還編)』と続く「守り人」シリーズの第1弾。 <p> 100年に一度卵を産む精霊…

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