万が一恐いと困るので、青空の下、キャンプ用テントの中と言うこれ以上ない健康的な場所で読んでみた。

恐くなくてよかった。
ちょっと恐かったけど。

今更にして、「神様仏様」の「神様」は「キリスト教の神・エホバ神」ではなかったことに気が付く。ははは。
小さな頃疑問だったのだ、どうして仏様とアーメンの神様が一緒になるんだろうって。
もちろん、八百万の神様だ。

前にも書いたかもしれないが、私の実家の近くには馬頭観音があるのだが、その境内の山門には両脇に「あ・うん」の像が立ち、そこをくぐると鳥居が立っている。
小さなお堂のそばに鐘つき堂があって、その石垣の下に小学生相撲の土俵がある。

秋の祭には小学生相撲の大会があって、弟が3人抜きだかで優勝し、太い竹筒にしめ縄に付けるような白いひらひらした紙が付いたものをもらったことがある。

当時は不思議に思わなかったけれど、馬頭観音の境内で秋祭りに取られる相撲はどう見たって「神事」だ。
鳥居からお堂に繋がる石畳の脇に、古い小さなほこらがあって、そこには「山神さま」が祀られていた。
「オカンノンサマ」にお参りするのはまったく平気だったが、その山神様のほこらには絶対に近づきたくなかった。
お賽銭やお供えが置いてあるのを見て、拝んだ人は恐くなかったのか? とぞっとしながら急いで通り過ぎたものだ。

そんなことを思い出しながら読んだ。
ですから非常に、私にとっては、おもしろい本でした。
やっぱり私の中には、いわゆる日本人らしい「仏教と神道が入り交じった宗教観、あるいは信仰心」が深く根付いているなあと再確信した。

ISBN:4087743292 単行本 加門 七海 集英社 1998/06 ¥1,470

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