こちらも石田衣良が新聞で取り上げていた本。
中短編集と言うのはいいですね、区切りのいいところでやめられるから。

そう言う話ではなくって、

山本周五郎初体験です。
好きか嫌いかと言われれば、よくわからないのが正直なところです。
でも、すごく後に残る。ずーんと。

江戸の人情と言うのはここまで濃密なものだったのだなあと感心する。
身分の違いなんて言うのは、今よく言われている「格差」なんてもんじゃ表せないほど厳しかったのだろう。

いやちょうど夕べ、鬼平スペシャルを見ていて、盗賊の親方が鬼平を浪人と見て疑わないのがびっくりだ。
夜明かしをして酒盛りをした日はともかく、その後もう一度一本眉のアジトに姿を現した鬼平はどう見ても、貧乏浪人侍が着るような着物じゃなかったぜ? うんと上等の、「お役人」の着るものだったぜ?

髪型や持ち物、着るもの、履物、全部が身分を表すものだったろうし、一目見てそれが判断出来るものを身につけていると言うのが江戸時代だったろうし、だから二度目鬼平が一本眉のアジトに現れた時に、一本眉の手下が「浪人にしちゃいいものを着ている」と思わなかったら変だ。
一度目はちゃんと浪人の風体をしているわけだしな。

と、言うもやもやは残ったものの、鬼平おもしろかった。

話は元に戻って山本周五郎だ。
たぶん、10代では理解出来なかっただろうなあと読み終わって思う。
印象に残ったのは「四日のあやめ」「『ひとごろし』」
それはあんまり予定調和じゃござんせんかと思ったのは「俺の女房」

ISBN:4096772046 単行本 山本 周五郎 小学館 2006/01 ¥2,100

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