ノーライフキング

2005年12月11日 読書
はー子がたまごっちを欲しがっている。
実家の母や、妹まで巻き込んでたまごっち探しの旅だ。

よく知らないのだが、たまごっち同士で通信が出来るそうで、見知らぬ子供たち同士で、なにやら通信したりするらしい。

そう言うのを知るにつけ、ノーライフキングを思い出す。

大人の知らないところで、網の目のように子供たちがコミュニケートしている。

初めてノーライフキングを読んだ時、すごく衝撃を受けた。
もう子供ではなく、かと言って、「親」にも「大人」にもなりたくなく、ふらふらと中間を浮いていた頃。
逃げ場があるような、ないような、どこに立っているのかもよく判っていなかった頃。
子供に戻れないのだと改めて突きつけられ、お前の後にはこんな子供たちが生まれ、育っていくのだ、と、どんどんエスカレーターに乗せられて先へ進ませられるような気持ちがした。

はー子とひよ子にとっては、いとうせいこうは、ビットランドのせいこうさんでしかないだろうけれど、実はスゴイ本を書いた人なんだぜ、と、ビットランドを見るたび思ったりする。

そう言えば、オウムの事件が起こった時、「ワールズ・エンド・ガーデン」を思い出した。
作家って恐い、とぞっとしたのだった。

ISBN:4103701013 単行本 いとう せいこう 新潮社 1988/08 ¥1,029

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