図書館で、宮部みゆきの時代小説を探すついでに、手作りコスメのコーナーを探していたら、ここら辺だろうと思っていたところにはなく、かわりにこんな本を見つけた。

写真で見るとわかると思うが、石井政之さんは顔の右半分に、大きな赤い痣がある。
背表紙を見た時「お」と思い、中村うさぎの名前で「へぇ」と思い、中をぱらぱらとめくって、おもしろそうなので借りてみた。
図書館の本には、帯はついていなかったので、最初痣のある人だということには気がつかなかった。
中村うさぎと対談するなんてどんな人なんだ、中村うさぎはなにをしゃべってるんだ、という興味で最初は手にしたのだ。

おもしろかった。
読み終わって、どうして自分がこれを借りようと思ったのか疑問に思い、その後に「ああ、私は炎症を起こして真っ赤になった自分の顔が、いやでいやでしかたなかったんだな」と言うことに気がついた。

自分の顔がいやでいやで仕方がないと思っている自分に気がつきたくはなかったので、赤い顔は悲しいなあとばかり思っていたのだが、悲しい以上に、今までの自分と違う自分、人に見られるような気がするような顔の自分、そう言う自分が許せなかったのだ。

今だって本当は、脱保湿している顔なんていやだ。
憧れていたマットな肌ではあるけれど、こう言うのとは違う。

アトピーは、もちろん痣ではないけれど、顔が自分のアイディンティティに大きくかかわってくるという部分ではまったく一緒であると思う。

自分の顔と言うものについて、改めて考えるいい機会だった。

ISBN:4582852351 新書 石井 政之 平凡社 2004/08 ¥798

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