義理の姪

2005年5月27日 日常
今年25歳になる、義姉の娘、Sちゃん。
先日「蜜柑さーん、遊びに行っていいですか。すぐにおいとましますんでー」とおみやげをもって遊びに来てくれた。
相談事があったらしく、結局晩ご飯を一緒に食べて、ワインを飲んでるうちに夜中の2時半になっていたので「泊まってけ」と泊めた。

そうだな、25歳ってけっこう人生の岐路にたってたりするな、と話ながら思った。

彼女は舞台女優を目指していて、やりたいことがきっぱりと見えている人なのだが、自分を支えていた基盤が揺るぐようなことがあったらしい。

あがくのはいいことだと思う。
悩むのもいいことだと思う。
あがいて、悩んで、結果、答えが出ないことだよそれは。
でも、答えが出なくてもいいじゃん。
そう言うのがあなたの中に積み重なっていって、厚みのある人間になるんじゃないのかい。

と言うような話をした。

ワインを2本空けたと言っても別にべろべろに酔ったわけでもなく、普通に夜が更けて、睡眠を欲してあたまがくらくらし始めた頃、

「蜜柑さん、あのねえ、アタシ、はー子が小学校に入ったら、シャネルの口紅あげようって思ってるんですよ」

と言いだした。

「シャネルぅ?」

「そ、価値がわからなかろうとなんだろうと、彼女達には本物をあげます。んで、それでほっぺに渦巻き描いたっていいんです。床にいたずらがきしたっていいです。『好きにしろー』って。でもあえて本物をあげます」

「…ありがとう」

「従姉ですから。アタシ。はー子にはアタシが悪いこともいいことも全部教えますよ。お酒の飲み方も教えます。親より遠いけど、友達より近い血が流れてるってことで」

私はいつも、ひよ子よりもはー子の方が心配で、そうしてこうやって何かの拍子に誰かが助けてくれる。
一人で抱え込まないでいいですよ、私がいますから、と言ってくれる。
ありがとう、と思うのは私の方だ。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索